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一人親方の電気工事士が建設業許可を取るには、個人申請で費用9万円・法人申請で15万円が最低ラインです。2026年現在、500万円未満の工事でも元請けから許可取得を求められるケースが急増しています。この記事では取得手順・費用・5年後の法人化戦略まで具体的に解説します。
そもそも一人親方に建設業許可は必要か?
結論から言います。電気工事1件の請負金額が税込500万円以上になる場合、建設業許可は必須です。
ただし2026年現在、現場の実態は変わってきています。
- 大手ゼネコンの協力業者登録に「建設業許可番号必須」の条件が増加
- 工事金額が300万円でも許可を求める元請けが増えている
- 公共工事の下請け参加には許可がほぼ必須
500万円未満でも単価アップ・仕事の幅拡大のために取得するケースが主流になっています。
一人親方が取れる建設業許可の種類
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電気工事業の許可区分
建設業許可には2種類あります。
| 区分 | 対象工事 | 申請先 |
|---|---|---|
| 一般建設業 | 下請け・元請け(下請け4500万円未満) | 都道府県知事 |
| 特定建設業 | 元請けで下請けに4500万円以上発注 | 国土交通大臣 |
一人親方がまず目指すのは「電気工事業の一般建設業(知事許可)」一択です。
知事許可と大臣許可の違い
1都道府県のみで営業するなら知事許可で十分です。複数の都道府県をまたぐなら大臣許可が必要ですが、一人親方の段階では知事許可で問題ありません。
建設業許可の取得要件|電気工事士の一人親方が確認すべき5つ
要件①:経営業務の管理責任者
過去5年以上、建設業の経営経験があることが必要です。
具体的には以下のいずれかを満たすこと。
- 個人事業主として5年以上電気工事業を営んだ実績がある
- 法人の取締役として5年以上従事した経験がある
- 電気工事業以外の建設業でも経営経験があればカウント可能
独立してまだ5年未満の人は、親方・会社員時代の経験では原則として経管になれません。ただし補佐経験6年以上で代替できるケースもあります(都道府県により扱いが異なります)。
要件②:専任技術者
電気工事業の許可では、以下のいずれかの資格・経験が必要です。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 資格保有 | 第一種電気工事士・第二種電気工事士(実務3年以上) |
| 実務経験 | 電気工事業の実務経験10年以上(資格なし) |
| 1級電気工事施工管理技士 | 特定建設業にも対応可 |
第一種電気工事士を持っていれば、専任技術者の要件はすぐ満たせます。一人親方の電気工事士なら多くの方が該当します。
要件③:財産的基礎
一般建設業の場合、以下のいずれかを満たす必要があります。
- 自己資本が500万円以上ある
- 500万円以上の資金調達能力がある(銀行の残高証明等)
- 直近5年間で許可を受けて継続して営業している実績がある
ポイント:残高証明は申請直前に取得した金融機関発行のもので、500万円以上の残高が必要です。通帳のコピーは不可です。
要件④:誠実性
請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかでないこと。実務上は欠格事由(後述)に該当しなければ問題ありません。
要件⑤:欠格事由に該当しないこと
以下に該当すると申請できません。
- 成年被後見人・被保佐人
- 破産手続き開始の決定を受けて復権していない
- 建設業法・暴力団対策法等で罰金以上の刑に処されて5年未満
- 暴力団員または元暴力団員(5年未満)
建設業許可の取得費用(2026年版)
申請手数料(法定費用)
| 申請種別 | 手数料 |
|---|---|
| 知事許可(新規) | 9万円 |
| 知事許可(更新) | 5万円 |
| 大臣許可(新規) | 15万円 |
| 大臣許可(更新) | 5万円 |
行政書士への依頼費用
自分で申請すれば手数料だけで済みますが、書類準備は複雑です。行政書士に依頼する場合の相場は以下の通りです。
- 書類作成・申請代行:8万〜15万円(地域差あり)
- 合計費用の目安:17万〜24万円
- 更新時:手数料5万円+代行費用3万〜5万円
自分で申請する場合、書類収集に平均2〜3ヶ月かかります。仕事の合間に対応するなら行政書士への依頼が現実的です。
申請から取得までの流れ(ステップ別)
STEP1:要件確認と書類リストアップ(1〜2週間)
都道府県の建設業課に事前相談します。窓口での相談は無料です。持参するもの:
- 電気工事士免状のコピー
- 確定申告書の控え(直近5年分)
- 工事の請負契約書や請求書(実務経験の証明に使用)
STEP2:必要書類の収集(1〜2ヶ月)
主な必要書類は以下の通りです。
- 建設業許可申請書(様式第1号)
- 工事経歴書(様式第2号)
- 直前3年の工事施工金額(様式第3号)
- 誓約書(様式第6号)
- 経営業務管理責任者の証明書類
- 専任技術者の資格証明書類
- 残高証明書(500万円以上)
- 住民票・身分証明書・登記されていないことの証明書
STEP3:申請窓口への提出(1日)
各都道府県の建設業担当窓口に持参します。郵送不可の都道府県が多いため要確認です。手数料は収入証紙で納付します。
STEP4:審査期間(30〜45日)
都道府県によって異なりますが、標準処理期間は30〜45日です。不備がなければ許可通知書が届きます。
STEP5:電気工事業の「登録」との関係に注意
建設業許可とは別に、電気工事業法に基づく「登録」または「みなし登録」が必要です。建設業許可取得後に「みなし通知」の手続きをしてください。怠ると電気工事ができないため注意が必要です。
5年後の法人化を見据えた許可の引き継ぎ戦略
個人許可から法人許可への「移行」はできない
これが最大の落とし穴です。
個人事業主の建設業許可は、法人化した瞬間に失効します。法人として新規申請が必要になります。
法人化のタイミングでブランクが生じないよう、以下の順序で進めることが重要です。
- 法人設立(会社登記)
- 法人として建設業許可を新規申請
- 許可取得後に個人事業廃業
個人許可の期間を法人の「経管経験」に活用する
個人事業主として5年以上許可業者として経営した実績は、法人申請時の「経営業務の管理責任者」の証明に使えます。
つまり、今すぐ個人で許可を取得することが、5年後の法人化をスムーズにする布石になります。
5年ロードマップ(電気工事士の一人親方)
- 2026年:個人で建設業許可(電気工事業)取得
- 2027〜2029年:許可業者として単価アップ・元請け案件獲得
- 2029年:法人設立・法人として建設業許可新規申請
- 2030年:個人廃業・法人として本格稼働
許可の更新を忘れると最初からやり直し
建設業許可の有効期限は5年間です。更新申請は満了日の30日前までに提出が必要です。
更新を忘れると許可が失効し、新規申請からやり直しになります。スケジュール管理を徹底してください。
よくある失敗と対策
失敗①:残高証明を用意できない
申請直前に500万円の残高が必要です。事前に資金計画を立て、申請のタイミングで残高が最大になるよう調整する必要があります。
失敗②:経管の経験期間が証明できない
確定申告書・請負契約書・請求書が揃っていないと証明できません。今から5年分の書類を揃えて保管しておくことが重要です。
失敗③:みなし登録の手続きを忘れる
建設業許可を取っただけでは電気工事ができません。許可取得後、10日以内に電気工事業のみなし通知を提出してください。提出先は都道府県の電気工事業担当窓口です。
まとめ:今すぐ動けば5年後に大きな差がつく
- 一人親方の電気工事士でも建設業許可は取得できる
- 知事許可(新規)の手数料は9万円。行政書士依頼込みで17〜24万円
- 第一種電気工事士の資格があれば専任技術者の要件は満たせる
- 申請から取得まで最短で2〜3ヶ月かかる
- 個人許可の取得が5年後の法人化をスムーズにする
- 電気工事業のみなし通知を忘れずに
許可取得を先延ばしにするほど、元請けへの参入機会を逃し続けます。まず都道府県の建設業課に事前相談の予約を入れることから始めてください。
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